Column & Diary

[代表雑記 070] 料理おっくうモード

2018年3月12日

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料理をするのは嫌いではない。
じつは学生の頃、ファミレス系の店で厨房のバイトをしていた時期があった。

ファミレスといってもそこはけっこうちゃんとしたお店で、
調理はもちろん、食材の下ごしらえからソースづくりといったところまで
全部その店で行うという、なかなか本格的なレストランだった。
バイトのきっかけは、その店のホールでバイトしている人間と知り合いで、
厨房の人手が足りないからと誘われたのだ。
もともとモノをつくるのは好きだったので、その延長線上という感じで
料理も楽しそうだなと思い、やってみることにした。
結局、半年ぐらいで辞めてしまったので料理を任されるところまではいかず、
下ごしらえ用に食材をカットしたりとか、サラダを盛りつけたりとか、
そういう雑用みたいなことしかやらずに終わってしまった。

だから、おかげで料理ができるようになった、みたいなことは一切ないのだが、
それでも、包丁を触るのが怖いとか、野菜を洗うのがめんどうだとか、
そんな料理への抵抗感がまったくないのは、バイトのおかげなのかもしれない。
そういうわけで、美味いか不味いかは別にして、
僕にとって料理は、やろうと思えばいつでもできるものだと思っている。

でも、料理はけっこう気合を入れないとできないものだ。
波があるのだ。バイオリズム的に自炊モードに入ると毎日でも料理できるのだが、
それから外れると途端に台所に立つのがおっくうになる。

時間的、精神的、経済的制約が複雑に入り組み、
この「料理おっくうモード」が発動してしまうのだと思うのだが、
この時期はだいたい不摂生になる。
外食といってもアルコールが入ることが多くなるし、
そうなると運動の機会もめっきり減ってしまう。
早い話、体重がもりもり増えてしまうのだ。

こういう文章を書いていることでお察しだと思うが、今がまさにそのモードなのだ。
自炊すればだいぶん変わるとわかっていても、どうもそういう気になれない。
外で食べちゃえばいいじゃん。今日は飲んでも大丈夫じゃん。
と、小さい悪魔が耳元でささやく。こういう時は、抵抗してもムダなのだ。
いちばんの薬は、後悔。暴飲暴食をして、身体と財布を痛みつけて、
そのうえ翌日を棒に振ったとか、そういう痛い目に遭わないと、
心の奥底に眠った「自炊モード」は目覚めない。

という言い訳をしたためて、今宵も権之助坂に繰り出してしまうのである。