こんなことはないだろうか。
仕事が忙しくて余裕がなくなってくると、
カラダが勝手に“省エネモード”に切り替わる。
仕事以外のことにあまり頭を使わないようになり、
食事も毎回簡単なもので済ませ、
本を読んだり、テレビを観たりすることもしなくなる。
何かを思ったり、何かを考えたりすることを、
極力排除するようになるのだ。
僕はちょっと忙しくなると、すぐそのモードに入ってしまう。
余計なことを考えず、ひとつのことに集中することは、
昔からけっこう得意なほうだった。
それ自体はそんなに悪いことではない。
でも、ずっと集中してきたことがなくなってしまうと、
自分が何をして、何を考えるべきかが、一瞬わからなくなるのだ。
仕事に集中するのは当然だし、当たり前のこと。
でも、それ以外のことを思ったり、考えたりすることを
半ば放棄する状態になってしまうのは、本当によくない。
そんな自分の性格というか傾向が、最近すごく気になっている。
年を経て経験を重ねると、いろんな考え方ができるという話を聞くが、
あれは本当なんだろうか。
自分のやり方に凝り固まって、違うやり方を取り入れたりするのが
苦手になるというのが、実際のところではないか。
そんな部分を含めて、自分の方法に執着するのは、
すごく危険なことなんじゃないかと思ったりもする。
昔は、自分の方法なんてものがなかったのだ。
目の前のものを、そのつど自分がいいと思う方法でカタチにしていた。
今は以前より、効率よく仕事ができるようになったかもしれないが、
そのぶん柔軟さを失ってきているのかもしれない。
どっちがいいとか、悪いとかという話ではないだろう。
でも、効率を選ぶことに躊躇があること自体、たぶん僕は柔軟さを望んでいる。
そのために、つねに何かを思ったり、考えたりし続けなければならないのだ。
[代表雑記 069] 思うこと、考えることの排除
2018年3月9日