Column & Diary

[代表雑記 006] 一人二交代制というブースト

2017年10月6日

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「徹夜明けです」「全然寝てなくて」「もう何日も帰ってない」
最近は“ブラック労働”と揶揄されるため、
こんなことを口にする人は少なくなっているのかもしれないが、
仕事が忙しくて睡眠時間を削らなくてはならない時は、やはりあるものだ。

この、“寝ないで働く”ということが、僕はできない。
睡魔には全戦全敗。もはや戦意すら湧かない。
僕の場合、いったん睡魔に襲われると、眠気と戦うだけの生産性ゼロの時間が
むなしく過ぎていくだけになってしまう。
眠い時はむしろ我慢せず、積極的に眠ったほうがいいとさえ考えている。

仕事の内容も関係するだろう。
頭の回転をあまり必要としない単純作業みたいなものなら、
眠気と戦いながらでも、ある程度やり通すことはできるかもしれない。
でも、文章やコピーの制作という頭をフル回転させる頭脳労働は、
睡魔にむしばまれた状態では、とてもじゃないがお手上げとなる。
(自分のスキルのなさは棚に上げております)

とはいえ、絶対的に時間が足りない状況というのは、時として起こる。
そんな時に僕が導入するのが、“一人二交代制”だ。

経験的に頭がもっともよく回転する時は、僕は“寝起き”だと考えている。
ちょうどコンピュータを再起動した直後のような、ソフトがサクサク動く状態。
あれを生みだすために積極的に寝る(=再起動する)わけだ。
いったん寝て、起きて仕事する。眠くなったらまた寝て、起きて仕事する。
1回の睡眠は2〜3時間といったところか。
これを“早番の自分”と“遅番の自分”という、1日2回のシフトを組む。
このシステムのいいところは、頭がフレッシュな状態を1日に2回つくれるため、
そこそこ量があったり、面倒だったりする作業でも、
早番と遅番にうまく配分すれば、スピーディに仕上げることができるのだ。
実際はトータルの睡眠時間はふだんと変わらず、作業時間もあまり変わらない。
しかし、頭をフル回転できるピークが1日に2回あることで、
かなり作業効率が向上するような気がする。

お忙しい方はちょっと試してみれば?という気持ちもなくはないが、
このご時世、そんなことは絶対に言ってはならない。
むしろ、こんな事態に陥らないよう、前もって計画的に作業を進めておくほうが、
よっぽど大切だし、賢明な姿勢だ。
そもそも、こんなブラックな労働システムを自分に課すこと自体、
前時代的な思考と言われてしまいそうだ。

でもね、修羅場をくぐり抜けた後の達成感というのも
労働の醍醐味という気がして、昭和を引きずる人間としては嫌いじゃないのだ。
そういう、少しの無茶を積み重ねることで、自分のスキルが高まり、
キャパシティが広がっていったという実感は、僕のなかには確かにある。

この一人二交代制は、個人的には、これからも難局を打開するブーストとして、
さまざまな場面で発動されていくだろう。