Column & Diary

[代表雑記 029] はじめての北千住

2017年12月4日

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先日、ちょっとした所用があり、北千住に行ってきました。
用事を済ませたのが午後6時。
夜のとばりもすっかり下り、下町情緒あふれる街のあちこちで、賑やかな宴が始まっています。
こうなりゃ、まあ、行きますよね。はい、行きましたよ、大衆酒場。

年季の入ったカウンターで1本90円のもつ焼きをガブリ。
具はちゃんと大きいし、味はちゃんと旨い。安くてこれだからお客はひっきりなしにやってきます。
換気扇が追いつかないほど白煙がたなびく店内も、いい味わい。
そして歌番組のドライアイスのなかから登場するようにやってきたのが、名物のどろもつ煮。
食わなくても分かる。これ、旨いやつだ。食ったら、やっぱり旨いやつだ。
あれ、さっき頼んだばかりなのに、もうビールがなくなっている。
さあさあ、いい感じで、あったまってまいりました!

初めての土地で飲み屋さんに行くのって、ちょっとした冒険です。
自分のチョイスが正しいか。おいしい料理やお酒と出会えるか。
まあ、こういう時は自分も少々興奮していたりするので、評価は甘くなりがちです。
よほどひどい目に遭わないかぎり、たいてい判定は、大正解!

せっかくなので、もう一軒。駅の近くに移動します。
ここで驚きました。駅のそばの小さな路地が、まるで映画のセットのように、
渋い飲み屋であふれかえっているではありませんか! なんだここは、大衆酒場のテーマパークか?
古いのれんに、すりガラスのドア。店内の様子は絶妙に見えない。
どうしようと悩みつつ歩いていっても、いい感じの飲み屋が次から次にあらわれます。
「入れる」と「入りにくい」のギリギリのライン。
けれど、怖い感じがするお店は、あまりなさそうなのが不思議です。

さんざん悩んだ挙句、魚系の居酒屋に突入。
黒板のメニューには、千葉の銚子港から直接仕入れているという新鮮な魚介が並びます。
アラ煮を頼むと、山盛りでドン! 味しみよし、甘味よし。やっぱり、大正解!

いやー、本当に驚きました。感動しました、北千住。
不勉強だったからこそ、この飲み屋横丁の破壊力には、心底参りました。
ディープなんだけど客を選ぶような敷居の高さは感じられない。
そんな親しみやすい、懐の深さに惚れました。
個人的に流行っている「大衆酒場ツアー」の新定番となりそうな、北千住。
また近々、万難を排して、酒場放浪に臨みたいと思います。