Column & Diary

[代表雑記 056] 黒歴史の新社会人時代

2018年2月7日

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最近、仕事がらみの取材で、若い社員さんたちの話を聞く機会があった。
入社1、2年目という若手でありながら、みなさん自分の考えをしっかりもっているし、
その考えにしたがって、若いなりにも行動しているという話が印象的だった。
目的意識をもって、自分で考えて、行動するのが楽しい。
そんなことを笑顔で話す、彼らや彼女らがとてもまぶしく見えた。

自分はどうだっただろう。
在学中から広告をつくる人になりたいと漠然と考えていたが、
そのための準備や活動を熱心にやるということはなかった。
ぼーっとしてるうちに就職活動の時期が始まり、
有名どころのマスコミを受けるものの当然のように落ち、
広告代理店や広告制作会社に臨む時は
さすがに気合いを入れるものの思うようにいかず、
最終的には中堅どころの広告制作会社への入社となった。
それも制作職ではなく営業職として。

そこには自分なりの考えがあったのだが、それはそれとして。
とにかく、いずれは制作職になるという思いをもちつつ、
営業の立場で広告の世界を見てみようと社会人1年目が始まった。

そのときの自分のダメっぷりは筆舌に尽くしがたい。
いま人生で初めて「筆舌に尽くしがたい」という言葉を使ったが、
まさにそう表現するのがぴったりのヒドすぎる新社会人だった。
筆舌に尽くしがたいので、詳しいことは書けない。
とにかく、半端だったし、甘えもあったし、仕事もできなかった。
そのころの会社の人たちには、本当にお詫びを言うしかない。
それと感謝です。よく使っていただいたと。

最終的には2、3年で辞表を出し、その際は突然すぎたので慰留されたが、
その後、会社がリストラを行うことになり真っ先に候補となった。
自己都合ではなく会社都合の退職となり、失業保険もすぐにもらえた。
最後の最後まで、感謝です、となった。

そんな、文字どおり黒歴史と呼ぶしかない新社会人時代をもつ人間にとって、
取材先の新人さんはキラキラして、別の惑星からやってきた人のように見えた。
いや、こちらが別の惑星の未開人というべきだろう。
そんな未開人も、なんだかんだとコピーライターとなり、
現在、業界大手企業のリクルート案件に声をかけてもらい、仕事をしている。

ま、過ぎたことへの後悔とかはありません。考えてもしょうがないし。
ただ、今の新人さんたちの意識があまりに素晴らしすぎて、
衝撃で自分の記憶が蘇ってしまったんですね。
いやはや、みなさん立派です。