Column & Diary

[代表雑記 104] 進撃のコバエ

2018年5月30日

column_180530_1

春の陽気もとっくに過ぎ去り、もはや汗ばむような日々が続いている。
寒さが苦手な僕にとっては好ましい限りではあるのだが、
いつの頃からか、暖かい季節になると、うるさいあいつが現れるようになった。
コバエである。まさに五月蝿い(うるさい)ヤツである。

最初は、野菜クズなどをゴミ箱に入れたまましばらく置いていたため、
そのせいでわいて出てきたのだろうと思った。ゴミを片付けるとすぐにいなくなった。
しかし、ゴミは片付けているつもりでも、なぜかコバエは高頻度にわいてくるようになった。
コバエを察知すると、イライラメーターの針がピンッと外れ、
素手でパンッとたたきつぶすまで、コバエを追うようになってしまった。
これが2、3匹ならまだいいのだが、寝起きにゆらゆらとキッチンに向かうと、
ゆうに10匹以上のコバエがゴミ箱あたりにたかっていたりする。これが毎日である。

これではさすがに素手だけの対応には限界がある。
といっても、食器を置いているキッチンで殺虫剤を振りまわすわけにもいかない。
そこで考えたのが、除菌スプレーだ。
99.99%除菌! 食器にかかっても大丈夫タイプ!
左手に除菌スプレーを構え、コバエを察知するとすかさずレバーを握る。
一瞬ふらつき着地したコバエを間髪入れずに右手でパーン!
シュッ! パーン! シュッ! パーン! シュッ! パーン!
たたきにくいところに落ちたコバエは、スプレーを大量にお見舞いし、
アルコールの海のなかで溺死していただく。
この攻撃法を編み出したおかげで、戦果は著しく向上した。

しかし、解せないのはヤツらはどこからやってくるのかということだ。
生ゴミはそのつどビニール袋に入れて口をしっかり縛っている。
コンビニやスーパーなどのプラスチックのトレーも、水でひと洗いして捨てるようにしている。
もはや空気からわいて出ると思うしかないほど、謎である。

こうして書いてる間にも、視界のすみにコバエを感じている。
しかし、仕事への集中力を途切らせてしまったら、こちらの負けだ。
ヤツらの挑発は軽く受け流し、このコラムを書き終えたらシュッ! パーン!を
お見舞いしてやればいいだけの話だ。

あなたは思うだろう。もっと戦うべきものがあるはずだと。
それは本人がいちばんわかっている。
我ながら何をやっているのだと、自分がもどかしい毎日である。